映画は所有できない(井土紀州さん)
今回は「行旅死亡人」の初日舞台挨拶でジャック&ベティに来館した
井土紀州さんへのインタビューです。
残念ながら映画は1週間で公開が終ってしまい、掲載が間に合いませんでした。。。
井土さんは、90年代からインディペンデント映画の制作を始め、
瀬々敬久監督とのピンク映画の仕事や、映画マニアが注目する数々の作品を
作ってきた方。
映画について考え続けているからこそ言える、
深みのある言葉の数々を聞くことができました。
----------------------------------------------------
第5回:井土紀州さん(映画監督)
★ピンク映画の脚本から学んだ
Q:まず、監督が映画の世界に入っていったきっかけを教えていた
だけますか?
井土:ぼくは三重県の辺境の出身なんですが、子供の頃には田舎町
にも映画館がありました。週末になると親父はパチンコに行きたく
なって、そうすると、子供を映画館に連れて行くという口実作って
行くわけですね。で、ぼくを映画館に放り込んでおいて、自分は隣
でパチンコやってて(笑) だから、小さい頃から一人で映画を観て
たんですね。
そのとき観た映画で今でも忘れられないのが「ゴジラ対へドラ」。
へドラのあの赤い眼。ほんと怖くて、もう早く親が迎えに来てくれ
ないかと思いながら観てました。あの映画の印象が、スクリーンと
自分との最初の出会いだったと思います。
その後、小学生の時は角川や東映の映画なんかを観たり、普通に
友達と行ったり、時間つぶしだったり、高校生くらいになるとデー
トのときに観にいったり、そんな感じで映画館にはよく行っていま
した。で、女の子と映画に行こうということになりまして…こんな
プライベートな話でいいんですか?
Q:ええ、どうぞ続けてください。
井土:当時、フランシス・フォード・コッポラが好きで、ちょうど
「コットンクラブ」がかかっていたので、女の子と観にいくことに
しました。ところが、ドタキャンされてしまったんですね。しょう
がないから一人で観に行くことになったんです。田舎の映画館です
から、2本立て上映で、そのとき同時上映されていたのが、ヴィム
・ヴェンダースの「パリ、テキサス」でした。
これがぼくにとって初めてのヨーロッパ映画だったんですが、異
様な違和感を覚えたんです。いままで観てきたハリウッド映画なん
かと比べて、なんて展開がたるい映画なんだろう、なんなんだこれ
と思ってイライラしながら観てたんです。2本目に「コットンクラ
ブ」観て、スッキリして家に帰りました(笑)
でも、家に帰って夜寝る前とか次の日になっても、「パリ、テキ
サス」の映像や音楽が、なぜか頭から離れなくて、何なんだこれ、
という違和感がずっとありました。それが高校二年のときでした。

左から、長宗我部陽子さん、阿久沢麗加さん、井土紀州さん、藤堂海さん
井土紀州さんへのインタビューです。
残念ながら映画は1週間で公開が終ってしまい、掲載が間に合いませんでした。。。
井土さんは、90年代からインディペンデント映画の制作を始め、
瀬々敬久監督とのピンク映画の仕事や、映画マニアが注目する数々の作品を
作ってきた方。
映画について考え続けているからこそ言える、
深みのある言葉の数々を聞くことができました。
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第5回:井土紀州さん(映画監督)
★ピンク映画の脚本から学んだ
Q:まず、監督が映画の世界に入っていったきっかけを教えていた
だけますか?
井土:ぼくは三重県の辺境の出身なんですが、子供の頃には田舎町
にも映画館がありました。週末になると親父はパチンコに行きたく
なって、そうすると、子供を映画館に連れて行くという口実作って
行くわけですね。で、ぼくを映画館に放り込んでおいて、自分は隣
でパチンコやってて(笑) だから、小さい頃から一人で映画を観て
たんですね。
そのとき観た映画で今でも忘れられないのが「ゴジラ対へドラ」。
へドラのあの赤い眼。ほんと怖くて、もう早く親が迎えに来てくれ
ないかと思いながら観てました。あの映画の印象が、スクリーンと
自分との最初の出会いだったと思います。
その後、小学生の時は角川や東映の映画なんかを観たり、普通に
友達と行ったり、時間つぶしだったり、高校生くらいになるとデー
トのときに観にいったり、そんな感じで映画館にはよく行っていま
した。で、女の子と映画に行こうということになりまして…こんな
プライベートな話でいいんですか?
Q:ええ、どうぞ続けてください。
井土:当時、フランシス・フォード・コッポラが好きで、ちょうど
「コットンクラブ」がかかっていたので、女の子と観にいくことに
しました。ところが、ドタキャンされてしまったんですね。しょう
がないから一人で観に行くことになったんです。田舎の映画館です
から、2本立て上映で、そのとき同時上映されていたのが、ヴィム
・ヴェンダースの「パリ、テキサス」でした。
これがぼくにとって初めてのヨーロッパ映画だったんですが、異
様な違和感を覚えたんです。いままで観てきたハリウッド映画なん
かと比べて、なんて展開がたるい映画なんだろう、なんなんだこれ
と思ってイライラしながら観てたんです。2本目に「コットンクラ
ブ」観て、スッキリして家に帰りました(笑)
でも、家に帰って夜寝る前とか次の日になっても、「パリ、テキ
サス」の映像や音楽が、なぜか頭から離れなくて、何なんだこれ、
という違和感がずっとありました。それが高校二年のときでした。

左から、長宗我部陽子さん、阿久沢麗加さん、井土紀州さん、藤堂海さん
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真剣にバカ映画を作りました(佐藤佐吉さん)
今回は、先週土曜日から始まった「昆虫探偵ヨシダヨシミ」の
監督・佐藤佐吉さんと出演者の水元秀二郎さん、原作者の青空大地さんの
三人にお話を伺ってきました。
(劇場と配給側の意向で、映画の宣伝が多めになっております。)
映画自体はシュールで面白いんですが、果たして映画館に
どのくらいお客さんが来るか、結果が楽しみです。
というわけで、どうぞご覧ください。
-----------------------------
第4回:佐藤佐吉さん(『昆虫探偵ヨシダヨシミ』監督)
水元秀二郎さん(俳優)・青空大地さん(漫画家)

★翔さんの一言から始まった
Q:今日から公開になる「昆虫探偵ヨシダヨシミ」ですが、まず制
作の経緯を教えてください。
佐藤:講談社の編集の加藤さんが、哀川翔さんに勝手に(笑)本を送
りつけたところから始まりまして、それを翔さんが読まれて、これ
は映画化するしかないと、ピピッときたんでしょうね。そのときに
ぼくのことを思い浮かべてくれたみたいで、すぐ電話をくださった
んです。「昆虫探偵面白いよ。(当然)知ってるよね?」と興奮した
声が聞えてきて、これは映画化しろって話なんだろうなと思って、
すぐ原作を読みました。そしたらもう面白くて。でも長編として映
画化するのは難しいと思って、しばらく放っておいたんです。でも
ちょうど運悪く、翔さんの25周年記念パーティがあって、そこで案
の定「昆虫探偵」のことを念押されて、もうやるしかないなと(笑)。
Q:放っておいたということですが、映画化したときのイメージは
あったんですか?
佐藤:ずっと考えてはいたんですが、これでいいのかと迷っていま
した。でも、主人公ヨシダヨシミの孤独な雰囲気と、翔さんが時折
見せる誰にもわかってもらえないというような感じが、ぼくが好き
な「孤独なヒーロー像」と一致して、そういう方向でまとめようと
決めたんです。で、すぐに簡単なプロットを吉岡さん(プロデュー
サー)に送ったところ、賛同してくださったんです。え、本当にや
るの?っていう感じでしたけど(笑)
Q:原作のエピソードを散りばめながら、まったくオリジナル脚本
になっていますね。
佐藤:パーティのときに翔さんのそっくりさんが出ている映
像を見て、世の中に何人か翔さんのそっくりさんがいることを知り、
そこからインスピレーションを受けたんです。そのそっくりさんの
お一人が、水元秀二郎さんだったんですが、まだお会いしたことも
ないのに、水元さんが出演することを前提でシナリオを書いたんで
す(笑) でも、どこからも突っ込みが入らなかったので、本当に大
丈夫か?とちょっとびっくりしましたけど、これはもう責任持って
やらないといけないな、と。

初日舞台挨拶の様子。
左から、佐藤佐吉さん、青空大地さん、水元秀二郎さん
監督・佐藤佐吉さんと出演者の水元秀二郎さん、原作者の青空大地さんの
三人にお話を伺ってきました。
(劇場と配給側の意向で、映画の宣伝が多めになっております。)
映画自体はシュールで面白いんですが、果たして映画館に
どのくらいお客さんが来るか、結果が楽しみです。
というわけで、どうぞご覧ください。
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第4回:佐藤佐吉さん(『昆虫探偵ヨシダヨシミ』監督)
水元秀二郎さん(俳優)・青空大地さん(漫画家)

★翔さんの一言から始まった
Q:今日から公開になる「昆虫探偵ヨシダヨシミ」ですが、まず制
作の経緯を教えてください。
佐藤:講談社の編集の加藤さんが、哀川翔さんに勝手に(笑)本を送
りつけたところから始まりまして、それを翔さんが読まれて、これ
は映画化するしかないと、ピピッときたんでしょうね。そのときに
ぼくのことを思い浮かべてくれたみたいで、すぐ電話をくださった
んです。「昆虫探偵面白いよ。(当然)知ってるよね?」と興奮した
声が聞えてきて、これは映画化しろって話なんだろうなと思って、
すぐ原作を読みました。そしたらもう面白くて。でも長編として映
画化するのは難しいと思って、しばらく放っておいたんです。でも
ちょうど運悪く、翔さんの25周年記念パーティがあって、そこで案
の定「昆虫探偵」のことを念押されて、もうやるしかないなと(笑)。
Q:放っておいたということですが、映画化したときのイメージは
あったんですか?
佐藤:ずっと考えてはいたんですが、これでいいのかと迷っていま
した。でも、主人公ヨシダヨシミの孤独な雰囲気と、翔さんが時折
見せる誰にもわかってもらえないというような感じが、ぼくが好き
な「孤独なヒーロー像」と一致して、そういう方向でまとめようと
決めたんです。で、すぐに簡単なプロットを吉岡さん(プロデュー
サー)に送ったところ、賛同してくださったんです。え、本当にや
るの?っていう感じでしたけど(笑)
Q:原作のエピソードを散りばめながら、まったくオリジナル脚本
になっていますね。
佐藤:パーティのときに翔さんのそっくりさんが出ている映
像を見て、世の中に何人か翔さんのそっくりさんがいることを知り、
そこからインスピレーションを受けたんです。そのそっくりさんの
お一人が、水元秀二郎さんだったんですが、まだお会いしたことも
ないのに、水元さんが出演することを前提でシナリオを書いたんで
す(笑) でも、どこからも突っ込みが入らなかったので、本当に大
丈夫か?とちょっとびっくりしましたけど、これはもう責任持って
やらないといけないな、と。

初日舞台挨拶の様子。
左から、佐藤佐吉さん、青空大地さん、水元秀二郎さん